
松本から上高地へ向かう方法は3つあります。JR松本駅から上高地線の電車で新島々駅へ出てバスに乗り継ぐ。松本バスターミナルから直行の路線バスに乗る。自分の車で沢渡(さわんど)駐車場まで行き、シャトルバスかタクシーに乗り換える。この3択です。
どのルートを選んでも、最後の区間はバスかタクシーになります。自家用車で上高地へ乗り入れることはできないからです。上高地観光旅館組合が運営する上高地公式ウェブサイトは「上高地は通年マイカー規制です」と明示しています。
この記事は、上高地公式ウェブサイトとアルピコ交通が2026年9月時点で公開している時刻表・運賃表・お知らせを突き合わせて組み立てました。掲載した時刻と料金は、すべて両者の公式表示です。アイレストヴィレッジは松本市内で一棟貸しの宿を2棟運営しているため、「何時に宿を出れば始発に間に合うのか」という逆算まで含めて整理します。

上高地は年間を通じて自家用車が入れません。公式サイトの「マイカー・観光バス規制について」には、こう書かれています。
上高地へは年間を通してマイカーでは入れません。
同ページによると、規制の対象にはレンタカーと自動二輪も含まれます。釜トンネルより先が通行禁止という扱い。松本市方面からは沢渡(さわんど)駐車場、高山市方面からはあかんだな駐車場で、シャトルバスかタクシーへ乗り換える形になります。駐車料金は沢渡が1日800円、あかんだなが1日600円。ここを知らずに走ると、釜トンネルの手前で引き返すことになります。
なぜここまで厳しいのか。なぜなら、この規制はもともと自然保護の取り組みとして始まったからです。公式サイトの「上高地について」は、県道上高地公園線のマイカー規制を自然保護の代表的な取り組みと位置づけています。狙いは、自動車による排気ガスの影響を最小限にとどめること。上高地は国の特別名勝であり、特別天然記念物でもあります。年間120万人が訪れる場所を、その状態のまま残すための仕組みという整理になります。
上高地へ向かうバスには運行期間があります。アルピコ交通が公開している2026年度の時刻表には、松本・新島々〜上高地線もさわんど駐車場〜上高地シャトルバスも「2026年4月17日〜11月15日運行」と明記。沢渡の駐車場も営業期間は4月17日から11月15日までで、冬季は一部閉鎖されます。11月16日以降に松本へ滞在するなら、上高地は日程から外して考えることになります。
3つのルートを、公式表示の数字で並べます。運賃はいずれも大人・片道です。
| ルート | 所要時間 | 片道料金 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| ①電車+バス 松本駅→新島々駅→上高地 |
約1時間30分 乗り継ぎ待ちを含めると1時間45分前後 |
3,810円 鉄道710円+バス3,100円 |
便数が多く、予約なしでも動ける | 乗り換えが1回入る |
| ②直行バス ナショナルパークライナー |
1時間35分〜1時間40分 | 4,600円 5:30便は5,000円 |
乗り換えなし。5:30発なら7:05着 | 1日2便のみ。帰りの直行便はない |
| ③車+シャトルバス 沢渡駐車場で乗り換え |
松本I.C.から沢渡まで約1時間+シャトル約30分 | 1,600円 別途 駐車料金800円/日 |
出発時刻を自分で決められる | 紅葉期は駐車場が混む |
①と②の時間差はわずかです。差が出るのは早朝で、②の5:30発だけが7:05に到着します。①の電車で最も早い便に乗っても、着くのは8時台。
上高地公式ウェブサイトによると、松本駅からのルートは「松本電鉄上高地線−新島々駅−路線バス(タクシー)で上高地まで約1時間30分」です。
知っておくと迷わないのが乗り場です。同サイトの松本電鉄乗換えガイドには「上高地線は、JR松本駅構内7番線に発着します。JR線のホームとの間に改札はありません」と書かれています。乗車券は、JR出札口の自動券売機で買う形です。
アルピコ交通の時刻表(2026年4月17日〜11月15日運行)から、朝の2便を抜き出すとこうなります。
乗り継ぎの待ち時間は9分から11分ほど。運賃は鉄道が松本駅〜新島々駅で710円、バスが新島々〜上高地で3,100円なので、合計3,810円という計算です。新島々〜上高地の路線バスは予約優先制。アルピコ交通は「ご予約がない場合でも空席がある場合、先着順でご乗車いただけます」と案内しています。
新島々駅。松本駅から上高地線でおよそ30分、ここでバスに乗り換えます。
乗り換えを省きたい場合は、松本バスターミナル9番のりばから出る直行の路線バスがあります。2026年の時刻表では5:30発(上高地7:05着)と10:15発(上高地11:55着)の2便。運賃は10:15便が4,600円、5:30便が5,000円で、差額の400円はアルピコ交通が明記している早朝割増料金です。
予約は乗車日の1か月前から受け付けています。松本バスターミナルへの行き方は、アルピコ交通の案内では「JR松本駅改札口から下り階段、エスカレーター(エレベーターあり)、横断歩道、徒歩約5分」。
注意点がひとつ。アルピコ交通は「お帰りの上高地→松本方面は、新島々駅でバスから電車にお乗換えとなります。松本バスターミナルへの直行バスはございません」と明記しています。行きは直行でも、帰りは乗り換えが1回入る点に注意が必要です。
車で向かう場合の乗り換え地点が沢渡(さわんど)です。上高地公式ウェブサイトの案内では、長野自動車道 松本I.C.から沢渡駐車場まで約1時間、そこから上高地までシャトルバスで約30分。
駐車場は市営と民間を合わせて約2,000台あります。内訳は市営第一(いっぷく平)が普通車104台、市営第二(足湯公園)が550台、市営第三(かすみ沢)が410台、市営第四(岩見平)が140台。これに民間8カ所612台が加わります。料金は普通車が1日800円、バイクが1日400円。市営は24時間の自動ゲート、民間はシャトルバスの運行時間に合わせて5時ごろから開きます。
地図の中心は上高地ナショナルパークゲート(長野県松本市安曇4466)。公式の案内によると、市営第3駐車場(かすみ沢)と地下道で直結し、電気自動車用の無料充電設備もあります。
さわんど〜上高地バスターミナルのシャトルバスは、片道1,600円・往復3,000円(小人は片道750円・往復1,500円)。大正池と帝国ホテル前にも停まります。
時刻表を見ると、さわんどバスターミナル発は5:00、5:30、6:00と30分間隔で並び、最終は16:20。ただし始発の時刻は日によって変わります。アルピコ交通が公開している「2026年度版さわんど始発カレンダー」では、8月・9月・10月は毎日5:00始発。11月は1日から3日までが5:00で、4日以降は6:00に下がります。紅葉のピークにあたる10月いっぱいは5:00始発が続く、という読み方になります。
人数がまとまっているならタクシーも比較対象です。上高地公式ウェブサイトの定額運賃では、沢渡上ゾーンの駐車場から上高地バスターミナルまで普通車で片道5,400円。4人で乗れば1人あたり1,350円となり、シャトルバスの片道1,600円を下回ります。ただし最終乗車時間は18:00と案内されているので、下山が遅い日は使えません。
ここまでの数字を、松本の市街地に泊まった場合の時間割へ置き換えます。
ここで効いてくるのがチェックインの時刻です。アイレストヴィレッジ松本と松本Ⅱは、どちらもチェックインが16:00から23:00、チェックアウトが11:00。前日の夜遅くに入って、翌朝4時台に出る行程が組めます。連泊にすれば荷物を置いたまま向かえるため、身軽に歩けるのも利点。

なぜ前泊が効くのか。なぜなら、混む日ほど早い時間に着く価値が上がるからです。上高地公式ウェブサイトも「夏休み期間中の土・日曜日、祭日、お盆期間中及び10月紅葉シーズンは大変込み合います」と注意を促しています。
ここが今年いちばん間違えやすいところです。アルピコ交通は2026年8月29日付のお知らせで、9月1日から上高地発の路線バスの利用方法を一部変更したと告知しました。
上高地発「新島々駅行き」について、9月1日より上高地〜さわんど大橋間の各バス停は乗車のみの取扱いとなり、同区間での降車はできません。
つまり、車を沢渡に停めてきた人が帰りに新島々駅行きへ乗ると、沢渡では降りられません。同じお知らせによると、降車できるバス停は「安曇支所前」と「新島々駅」だけ。沢渡へ戻る場合は、上高地バスターミナルの7番のりばからシャトルバスに乗ります。
あわせて、白骨温泉・乗鞍高原方面へ向かう「予約優先制乗継便」も新設されました。こちらは6番のりばに並び、さわんどバスターミナルで乗り換える形。予約は乗車日の1か月前からインターネットで受け付けており、目的地までの運賃をまとめて先に払えます。
のりばの番号が行き先で分かれた、と覚えておくと間違えません。
上高地は中部山岳国立公園の中にあります。環境省の「利用上の注意!」には、国立公園内で守るルールとして次の項目が挙げられています。
犬を連れて信州を旅する計画なら、この4つめが効いてきます。上高地は外して日程を組む必要があります。
もうひとつ、バスに持ち込めないものがある点も知っておきたいところ。アルピコ交通は熊よけスプレーの車内持ち込みを禁止しており、トランクへ預ける場合も安全ピンの装着確認とビニール袋での密閉を求めています。
始発に合わせて動くなら、宿は上高地寄りより松本の市街地のほうが組み立てやすくなります。なぜなら、電車もバスも高速道路の入口も、出発点が市街地に集まっているからです。

| 項目 | アイレストヴィレッジ松本 | アイレストヴィレッジ松本Ⅱ |
|---|---|---|
| 所在地 | 長野県松本市中条9-15 | 長野県松本市井川城2-5-14 |
| 定員 | 寝室4部屋(洋室2・和室2)/最大8名 | 5LDK/最大10名 |
| 駐車場 | 1台(無料) | 3台(無料) |
| チェックイン/アウト | 16:00〜23:00/11:00 | 16:00〜23:00/11:00 |
| アクセス | JR松本駅 徒歩10分 | JR南松本駅 車6分 |
| 料金 | 1棟 23,000円〜(税込・別途清掃代) | 1棟 23,000円〜(税込・別途清掃代) |
電車と直行バスで動くならアイレストヴィレッジ松本、車で沢渡へ向かい人数も多いならアイレストヴィレッジ松本Ⅱ、という分け方になります。前者はJR松本駅から徒歩10分で、上高地線の7番線もバスターミナルも歩いて出られる距離。後者は無料駐車場が3台あるので、複数台で来るグループ向きです。
下山した日の夕方に温泉へ寄りたいなら、松本の日帰り温泉もあわせてどうぞ。紅葉の時期を狙うなら上高地の紅葉の見頃を先に確認しておくと、日程を決めやすくなります。
行けません。上高地公式ウェブサイトは通年マイカー規制としており、レンタカーと自動二輪も対象です。松本方面からは沢渡駐車場(普通車1日800円)に停め、シャトルバスかタクシーへ乗り換えます。
上高地公式ウェブサイトの表記では約1時間30分です。実際の時刻表では、松本駅6:31発の電車に乗ると新島々駅で乗り継いで上高地に8:15着。松本バスターミナル発の直行バスは5:30発で7:05着になります。
電車とバスを乗り継ぐ場合、松本駅〜新島々駅が710円、新島々〜上高地が3,100円で、片道3,810円です。直行のナショナルパークライナーは4,600円、早朝の5:30便は早朝割増料金400円が加わり5,000円。いずれも大人・片道の公式表示になります。
アルピコ交通の2026年度版さわんど始発カレンダーでは、8月・9月・10月は毎日5:00です。11月は1日から3日までが5:00、4日以降は6:00。最終のさわんど発は16:20になります。
連れて行けません。環境省の中部山岳国立公園の案内には「ペットの持ち込みはご遠慮ください」と記載されています。犬連れの旅程を組む場合、上高地は外して考える必要があります。
要するに、松本から上高地へは「電車+バスで3,810円・約1時間30分」「直行バスで4,600円・1日2便」「車+シャトルで1,600円+駐車料金800円」の3択です。最後の区間は必ずバスかタクシーになり、自家用車では入れません。
2026年のシーズンは11月15日まで。9月と10月のさわんど発シャトルは毎日5:00始発で、11月4日からは6:00に下がります。帰りは9月1日の変更で、新島々駅行きに乗ると沢渡で降りられなくなった点だけ押さえておけば、行程が崩れることはありません。
アイレストヴィレッジでは、松本を拠点にした移動の組み立て方を、各社の公式情報の更新に合わせて今後も整理していきます。松本市内で一棟貸しの宿をお探しの方は、空き状況をご確認ください。
最終更新: 2026-09-15
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
※掲載した時刻・運賃・駐車料金は2026年9月時点の各社公式表示です。ダイヤ改正や料金改定、道路状況により変わる場合があります。お出かけ前に各公式ページで必ずご確認ください。
※所要時間は公式表示の目安であり、渋滞や乗り継ぎ待ちにより前後します。
※アイレストヴィレッジの宿泊料金には別途清掃代がかかります。
※参照した公開資料は次の6件です。
MASU(トラベルライター)
アイレストヴィレッジの委託を受け、各施設の情報と周辺の観光・交通を、施設の公式資料と交通事業者・公的機関の公開データをもとにまとめています。